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 11月になり季節は、西宮神社の「えびす講」へ。赤い「えびす講」の旗をあちこちで見かけるようになりました。

 善光寺門前界わいというのは、善光寺というお寺だけでなく、人々がなんてたくさんの神社とのかかわりを持っているのだろうと、思います。
 

(1)自分の町(地区)の神社
 たとえば、ナノグラフィカのある西之門町なら、三峰神社(みつみねじんじゃ)です。よしのやさんの駐車場にあります。

(2)広域の神社
 門前界わいの町は、だいたい、湯福神社(ゆぶくじんじゃ)、武井神社(たけいじんじゃ)、妻科神社(つましなじんじゃ)の氏子になっています。ちなみに、この3社を善光寺三社、善光寺三鎮守(さんちんじゅ)と言います。いずれも、諏訪の神をまつっています。
 西之門町なら、湯福神社です。

(3)健御名方富命彦神別神社(たけみなかたとみのみこと ひこかみわけじんじゃ)
 湯福神社、武井神社、妻科神社のすべての氏子は、同時に、城山にある「健御名方富命彦神別神社」の氏子でもあります。この神社は名前が長いので、水内大社(みのちたいしゃ)、城山県社とも呼ばれます。2022年にはこの神社で、御柱祭が行われます。

(4)弥栄神社(やさかじんじゃ)
 上西之門町にある弥栄神社は、7月に行われる祇園祭の神社です。弥栄神社には、現在18の町が加盟しています。
 西之門町も加盟町の1つですが、その屋台巡行には、かつて西之門町も参加していました。西之門町の屋台が最後に出たのは、昭和38年でした。

(5)西宮神社
 岩石町にある、商売の神「えびす様」をまつる神社です。11月18~20日のえびす講祭、1月19~20日の初えびす祭には、門前界わいはじめ多くの人が、商売をしているかを問わず、お参りに行きます。

 さらに、西之門町にように、戸隠講が続いている地区もあります。戸隠へお参りに行くわけです。
 2月11日には、横沢町の八幡社境内にある青麻社(あおそしゃ)(中風除けの神)のお祭りがあります。ここは、横沢町の地区を越えて、講員を募集し、参拝者を集めています。


 善光寺とひと口に言っても、本堂(無宗派)、天台宗の大勧進、浄土宗の大本願、それぞれの宿坊と関係が深い方々も多くいます。

 また、自分が檀家になっている菩提寺があり、それとは別に、毎月庵主(あんじょ)さん(女性の尼さん)がまわってくる家もあります。

 そうなると、多い人は、いったいいくつのお寺や神社とかかわりを持って暮らしていることでしょうか。
 ここは、善光寺の町ですが、善光寺だけで人々の暮らしは語れません。神社にも、善光寺関係者が参拝に訪れる神社もあります。

 それぞれの負担も大きいでしょうが、ここは、とても豊かな宗教都市と言うことができるでしょう。これは、宗派を問わず人々を受け入れてきた、善光寺らしさにも通じます。仏様も神様も、日常の暮らしの中に、たくさんいらっしゃいます。

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 武井神社(東町)の西側の南北の道を「虎(とら)小路」と言います。
 虎小路を歩いていると、武井神社の周囲の玉垣がよく見えますが、そこには「長野市芸妓家組合」と刻まれた玉垣がたくさんあります。

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 かつて権堂には、たくさんの芸妓(げいぎ)さんがいました。それだけ、料亭は繁栄していました。
 最近、京都はもちろん、金沢や新潟でも、芸妓さんは再び注目を集めています。もう1人もいなくなってしまった長野市では、その復活はたいへん難しそうです。
 でも、このたくさんの玉垣が、この町の、かつての芸妓の存在の大きさを物語っています。

 『権堂町史』という本には、大勢の芸妓さんの顔写真が載っています。

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 今年(2018年)の7月も、昨年に続き、善光寺とその界隈で、絵解きをお聴きできる時間を設けます。フリンジ長野(アートメントNAGANO)のプログラムにも入れていただきました。
 どうぞ、お出かけください。

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 写真は、3月に行われた大勧進の善光寺縁起伝図の絵解き(役僧・天野義光師による)

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7月7日(土)11:00~11:30 善光寺事務局 3階講堂にて 「善光寺参り絵解き図」 長野郷土史研究会の小林玲子・小林竜太郎による 無料

7月7日(土)13:30~14:15 善光寺大勧進 行在所(あんざいしょ)にて(宝物館入口よりお入りください) 「善光寺縁起伝図」 大勧進役僧・天野義光師による 500円

7月14日(土)13:00~13:45 善光寺淵之坊にて 「善光寺縁起絵伝」(プロジェクター版) 同坊の方による 無料

7月16日(祝・月)11:00~12:00 かるかや山西光寺にて 「刈萱道心と石童丸親子御絵伝」「十王巡り」「六道地獄絵」 同寺の竹澤環江氏による 500円
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 善光寺は、はるか昔から、一般の人、庶民に開かれたお寺です。女性にも人気がありました。

 特定の宗派の本山でもない、善光寺。それに、都から離れた地方の田舎にある寺。文字が読めない人にも、絵を使ってそのいわれを説明をする「絵解き」は、布教の大事な手段でした。善光寺にとっては、来てもらうための宣伝活動でもありました。また、庶民には娯楽の要素もありました。

 善光寺に、たまたま絵解きが残っていたというのではありません。一般の庶民に伝える絵解きが残っているということが、善光寺というお寺の本質をよく表しています。

 かるかや山西光寺や往生寺も、昔から善光寺にお参りする人があわせてお参りする寺でした。ですからやはり、善光寺と同じく、絵解きを大事にしてきたのですね。

 いまの絵解きは、現代風にやり方は工夫されていますが、そこには何百年も続いてきた伝統が生かされています。

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 仏教などの教えやお寺のいわれを絵で解説をすることを、絵解き(えとき)と言います。

 4月6日(金)・7日(土)、ナノグラフィカを会場に、絵解きが行われます。
 長野の絵解きを広める会(事務局:長野郷土史研究会)が3月と4月に行っている「春の信州 絵解き・絵伝の特別公開」の一環で、ナノグラフィカでの絵解きは初めてです。
 口演者は、大道芸人の麻布十兵衛さん(東京在住)。「地獄図の絵解き」をしていただきます。

4月6日(金)15:00~、18:30~ 
4月7日(土)10:00~、15:00~
無料(投げ銭)
(時間は、約1時間を予定しています)

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 麻布十兵衛さんは、実際に東京などのお寺で、定期的に絵解きをされていらっしゃいます。熱心な善光寺の信者でもいらっしゃいます。

 善光寺と門前周辺には絵解きをするお寺がいくつもあります。これをきっかけに、絵解きを身近に感じていただければ、幸いです。

【今後の善光寺界わいの絵解きスケジュール】

4月8日(日)11:00~ かるかや山西光寺にて 同寺の竹澤環江氏 500円
4月21日(土)11:00~ 善光寺事務局3階講堂にて 長野郷土史研究会の小林玲子・小林竜太郎 無料
4月27日(金)11:00~ 往生寺にて 同寺の水野恒子氏 500円(歩いて行く方は、10:00に湯福神社前にご集合ください) 

リンク:春の信州 絵解き・絵伝の特別公開(長野郷土史研究会)

(小林竜太郎)


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 今年(2017年)も間もなく終わろうとしています。

 今年は、権堂の映画館「相生座・長野ロキシー」がたくさんメディアで紹介されました。というのも、運営会社の長野映画興業株式会社が12月25日で創立満100年を迎える記念すべき年で、それを記念する企画が多数行われたからです。

 また、今年は日本で映画の興行が始まって120周年でもあります。相生座でも120年前(1897年=明治30年7月8日)に映画(当時の呼び方では活動写真)が初めて公開されました。120年前の当時は、千歳座という名称でした。

 私はそれを記念して7月に『長野のまちと映画館 120年とその未来』を出版し、善光寺の門前町として発展した長野のまちの映画館の120年を紹介しました。

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 120年同じ建物で映画上映が続いてきたのも、全国的に見て、他に例が見られない奇跡のような出来事です。しかし、ただ歴史が古いだけでなく、そこが現役の、市民にとって今も大事な映画館であることが尊いことです。

 12月25日、会社創立満100周年となる日には、相生座で97年前に上映された『チャップリンのスケート』と、95年前に上映された『東への道』(いずれもアメリカ映画)を、澤登翠さんの活弁によって上映する催しが行われます。相生座だからこそできる、素晴らしい企画です。

 一方、映画は世界とつながる文化であるとともに、地域の文化も発信できる文化です。

 今年、嬉しかったのは、地元制作のドキュメンタリー映画『原田要 平和への祈り 元ゼロ戦パイロットの100年』(宮尾哲雄監督)が相生座・ロキシーで、ヒットしたことです。
 地元の人が、地元の伝統ある映画館で、地元制作の、地元の人や歴史を振り返る題材の映画を観ることができた・・・。なんて、幸せなことなのでしょうか!

 映画は全国的に評価されるかどうかを基準に考えてしまいますが、本当に大事なことは、このまちが、まち独自の文化を持って機能することだと、私は考えています。長野は、そういう文化力を持ったまちです。

 120年と100年のその先に、何を引き継ぐのか・・・。相生座は、まだまだ続きます。でも、もしかしたら、将来いつの日か、老朽化した建物はなくなっても、引き継げる文化を私たちは考えていかなくてはいけないと思うのです。

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小林竜太郎の門前町・昔ものがたり

長野郷土史研究会青年部/光竜堂代表の小林竜太郎さんが、知ると門前生活が面白くなる歴史トピックスをご紹介。
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